本日4月23日は、女性日本画家・上村松園が生まれてから140周年となる。Googleのロゴもそれを記念して、彼女の作品『序の舞』(1936年:昭和11年制作)をあしらったものとなった。

上村松園の生涯とは?

上村松園は、1875年(明治8年)4月23日に京都下京に生まれて、生涯を通して女性の目から「美人画」を描いた日本画家。

女性として初めてとなる文化勲章を1948年(昭和23年)に受賞しており、その子供や孫も日本画家として活躍した。

本日のGoogleのロゴにもあしらわれている『序の舞』に見られるように、気品ある女性を描いた作品で知られており、同作は1965年(昭和40年)発行の切手趣味週間の図案にも採用されている。

母への思いと女性画家としての苦労

母によって女手一つで育てられた松園は、画家の道を志すことになるが、明治においては女性が画家を志すことは、決して容易な道ではなかった。しかし松園の母は、常に彼女を理解し励ましたという。

そんな母の支えもあり、彼女は1887年(明治20年)に現在の京都市立芸術大学である京都府画学校に入学。

多くの苦労を背負いながらも、その3年後には、第3回内国勧業博覧会に「四季美人図」を出品し、わずか15歳で一等褒状を受賞する快挙を達成。

「京に天才少女有り」として一躍名が広まり、なんとこの作品は、来日していたヴィクトリア女王の三男アーサー王子が購入することとなり、松園の名声を広めた。

その後も松園は、高い才能を発揮するが、同業の男性画家からは「女のくせに」として激しい嫉妬と憎しみの対象になったことでも知られている。

女性の活躍と松園

1875年生まれの松園は、1872年生れの樋口一葉とほぼ同世代となるが、この時期は多くの苦労を背負いながらも、女性が力強く活躍を始めた時期でもあった。

これまでGoogleは数多くの女性の業績を記念して、Doodle(記念日に公開される特別なGoogleのロゴ)を公開してきたが、本日を契機として上村松園と明治期に活躍した女性たちの数々の功績を振り返ることができるだろう。

20150424